自動車の使用者の氏名などの登録情報が漏洩していたとされる事件で、愛知県警捜査2課などは20日、地方公務員法(守秘義務)違反容疑で逮捕した長野県警の警察官2人に情報提供を依頼したとして、同県警OBで探偵業、平林大生容疑者(60)=長野県松川村=を同法違反(そそのかし)容疑で逮捕した。
警察官2人はいずれも長野県警の巡査部長で、石黒俊雄容疑者(60)=同県松本市、倉品宏容疑者(50)=同県中野市。1人は「平林大生容疑者の頼みを断れなかった」と供述しているという。
愛知県警は平林大生容疑者から報酬が支払われていた疑いもあるとみている。

石黒俊雄、倉品宏両容疑者の逮捕容疑は今年2月と4月、平林大生容疑者からの依頼を受け、愛知県や北海道、神奈川県などの計10台分の使用者の住所や氏名などの自動車登録情報を専用端末を使って閲覧し、漏らした疑い。

愛知県警によると、3人は平林大生容疑者、石黒俊雄容疑者、倉品宏容疑者の順に長野県警に採用され、平林大生容疑者が1998年3月に依願退職するまでの4年間は3人とも松本署に勤務していた。
石黒俊雄、倉品宏両容疑者は現在は駐在所や交番に勤務。
車両情報を閲覧するシステムにログインできるIDを持ち、勤務先の端末に平林大生容疑者から伝えられた車のナンバーを打ち込んで情報を検索していた。

捜査関係者によると、平林大生容疑者は1件1万数千円での調査をうたい、愛知県内の調査会社などを通じて全国各地の探偵業者などから依頼を受けていたとみられる。
国土交通省によると、以前は車両のナンバーをもとに登録情報を請求できたが、個人情報保護法の施行に伴い2007年以降は車体番号を合わせなければ請求できなくなり、第三者が登録情報を入手するのは難しくなった。

同省や関連法人は、犯罪捜査のために登録情報を警察庁に提供。警察は端末を通じてデータを閲覧し、駐車違反の取り締まりや盗難車の照会などに利用している。

日本経済新聞